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PagerDutyの年次カンファレンス「PagerDuty on Tour TOKYO 2024」が8月6日(火)にリアルイベントとして都内で開催されました。ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、シドニー、東京の5都市で開かれるグローバルイベントの一つで、東京が最後の開催地でした。昨年も同様のイベントをビジネスセッションとエンジニアセッションの2部構成で開催しましたが、、昨年よりも参加者が2倍になっただけでなく、内容もさらに濃くなり、システム障害対応に対する関心の高さが感じられるイベントとなりました。
PagerDuty on Tour TOKYO 2024のブログ3本目では、ビジネスセッションの最後として、Customer ShowcaseとSpecial Keynoteをレポートいたします。
目次
最初のCustomer Showcaseとして、「トヨタCCoEのインシデント管理効率化への挑戦」の題で、トヨタ自動車株式会社の村瀬友規氏(先進データサイエンス統括部 DS基盤開発室 主任)にご登壇いただきました。
村瀬氏は効率化について、トヨタ生産方式の考えのもと、作業を「正味作業」「付加価値のない作業 (=今の作業条件下で付加価値はないが、やらなければいけない作業) 」「ムダ」の3つに分類したうえで、正味作業を増やし、あとの2つを減らすことを説明した後、現在280以上のプロジェクトが利用している「TORO(TOyota Reliable Observatory / Orchestration)」というクラウドプラットフォームの運用管理についてご紹介いただきました。
トヨタでは、CCoEとプロジェクトの運用管理の両方に、PagerDutyを利用しているそうです。CCoEでの利用については、導入前はSlack通知に常に注意を払う必要があり、インシデントが起きたときにはチケット起票や会議設定などの手動作業(付加価値のない作業)が発生していました。そこでPagerDutyにフィルタリングを集約し、電話による即時対応や、自動でのチケット起票などを取り入れたことで、時間を62%削減したことをご紹介いただきました。
こうしたCCoEでの利用で得たノウハウを、プロジェクトの利用にトライアル中とのこと。目指すのは、プロジェクトがサービスデスクから申請するだけで利用可能になり、カスタマイズして適用できるというものです。そのためにIaCでのデプロイによる横展開や、カスタマイズを前提にしたWorkflowテンプレートの提供など行っているそうです。
ビジネスセッションの最後にSpecial Keynoteとして、IT批評家の尾原和啓氏が、「これからの企業のAI活用とビジネス戦略 ~AIが超加速する予測不能な未来をチャンスに出来る要諦と実例~」と題し、これからのAIと社会についてのビジョンをお話いただきました。
尾原氏が主張するのが、AIがコモディティ化し、モジュール化することです。それにより、AIの生成したアウトプットが次のAIのインプットになって、エンドツーエンドのAIが実現すると考えられています。そのようになれば、バリューチェーンとして誰もが参画できるようになるということでした。たとえば、従来の自動車は1社を中心とした垂直連携によって作られていますが、EVになるとセンサー会社や車内情報機器、あるいは公共交通などとも、柔軟につながることが重要になります。
さらに、これまでの正解が決まっていた時代から、予測不能な時代には間違っていれば修正するようになるとも語られました。言いかえれば、予測可能からコントロール可能へ、ということです。
ただし、つながりには危険もあり、新型コロナも、セキュリティソフトによる世界的なシステム障害も、つながりすぎたから起きたと尾原氏は指摘します。これについても、予測可能からコントロール可能にということで、レジリエンスをシステムオペレーションの中に入れ込んでいくことが大事であり、だからこそインシデントを管理し、柔軟に対応できるソリューションの重要性が増していると締め括りました。
ビジネスセッションの閉会挨拶には、再びPagerDuty株式会社 代表取締役社長の山根伸行が登壇しました。
その中で山根は、これからPagerDutyでは日本語対応を進めていくことを宣言しました。そして、PagerDutyは海外でも国内でも多くのお客様に利用頂いていることへの感謝とともに、今後はさらにその利用範囲を拡大していただきたいと呼び掛けました。
次回はいよいよ最終回!第四弾となるレポートでは、第2部のエンジニアセッションをご紹介します。お楽しみに!
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