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「デジタルオペレーションの現状」独自調査レポート
エンジニアの燃え尽きを防ぐ秘訣とは?
一段と信頼性の高いシステムを顧客が求めるようになり、勤務時間外や夜間の対応など、技術チームへの要求も増しています。本レポートでは、19,000 社以上、100 万人を超えるユーザーで構成されるPagerDutyプラットフォームから収集したデータを基にしたシステム運用の”今”を解説!→ PagerDutyの資料をみる(無料)
ITサービスの問題管理や運用の効率化のために、ITSMツールを導入している企業は多いのではないでしょうか。しかし、実際に運用してみると、ITSMツールの中は即時対応が必要な問題から誰かのパソコンの調子が悪いといった優先度の低い問題まで、さまざまなチケットで溢れ返り、うまく問題対応を効率化できずに頭を抱えてしまうことがあります。これでは、緊急度の高いインシデントが発生した際にも迅速に対応できません。
そこで必要となるのが、PagerDutyなどのデジタルオペレーションプラットフォームです。現在使用しているITSMツールとPagerDutyを連携してITSMツールの機能を拡張すれば、膨大な数のチケットに惑わされることがなくなり、本社のITチームと分散した営業チームの間でも緊急時の意思疎通がスムーズになります。ITチームはより問題解決に集中できるようになり、インシデント対応も迅速化するでしょう。この記事では、「インシデント対応におけるITSMツールの課題と対応策」を解説し「PagerDutyによるITSMツールの機能拡張とそのメリット」をご紹介します。
目次
「ITSM(ITサービスマネジメント)」とは、提供するITサービスを顧客が快適に利用できるように継続的にITサービスを改善する活動のことです。一般的に、システム管理ではシステム目線での状態の最適化を目的としますが、ITSMではサービスまたはビジネス目線でのITサービスの提供と、運用の最適化を目的とします。ITSMには、ITサービスの設計・提供・サポートなどあらゆる活動が含まれます。
現代の顧客は、「システムそのものの価値(例:高速な処理性能)」ではなく、「システムを介して提供されるビジネス的な価値(例:迅速な決済手続き)」を重視しています。さらに、新しい技術が生まれる度に新しいビジネスが生まれ、顧客が求める価値も変化しています。また、システムの複雑化にともない関係する部署やメンバーが増える中、これまでのやり方ではうまく連携できず、一定の品質でのサービス提供がより難しくなっています。このような状況で顧客に価値を提供し続けるためには、ITサービスをビジネス目線でとらえて改善する必要があり、ITSMによるビジネス目線でのITサービスの最適化が求められているのです。
ITSMツールとは、ITサービスに関する情報を管理して活用し、ITSMにおける活動を効率的に実施するためのツールです。ITSMツールには「インシデント管理」「変更管理」「資産管理」「サービスレベル管理」といった、さまざまな情報を管理するための機能が含まれます。ITSMツールでの情報管理は、ITサービスの提供におけるさまざまなプロセスの効率化・自動化による安定的なサービス提供につながるだけでなく、サービスレベルの向上にも役立ちます。ここで、代表的なITSMツールとその特徴をいくつかご紹介します。
ServiceNowはITSMに関する機能を中心としながらも、人事やカスタマーサービス、セキュリティといった幅広い機能の提供が魅力のクラウドサービスです。必要な機能がすべてそろっており、カスタマイズが容易なため短期間で導入を実現できます。有名なグローバル企業での導入実績が豊富で、日本でも企業や自治体などでの導入が広まっています。
世界各国で利用されているJiraをベースとしたITSMツールであり、生産性の向上やコスト削減に関する優れた実績があります。企業規模に合わせたプランで必要なシステムや機能だけを利用できる点や、アプリケーション連携が豊富な点が魅力です。
Zendeskは、カスタマーサポートと営業支援CRM(顧客管理)の効率化を目的としたツールですが、ITSMツールとしても優秀です。世界で10万社以上の導入実績を誇り、AIを駆使したサポート業務支援やセルフサービス型サポートといったさまざまなアプローチにより、企業の成長につながるITシステム運用を可能にします。
多くのITSMツールでは、必要な作業や課題を「チケット」で管理します。新しい作業が発生すると作業内容や期日、担当者といった情報を記載したチケットを作成して登録し、担当者は進捗がある度にそのチケットの情報を更新します。現代のビジネスにおいて、「緊急性の低い情報セキュリティ関連のリクエスト」から「ヘルプデスクのチケット」に至るまで、チケットによる管理はなくてはならないものです。チケット管理がなくては、デジタルでのワークフローは成り立たないでしょう。チケット管理はビジネス全体の業務を理解した上でつくられた優れた記録システムといえます。
しかし、チケット管理が優れた記録システムだといえるのは、「緊急性の高い業務」ではなく、「待ち行列型の業務」に限った話といえるかもしれません。ここで言う「緊急性の高い業務」とは、対応までに1〜2時間待てるようなものではなく、顧客が直接影響を受け、かつ一刻も早い対応が必要な問題への対応を指します。緊急対応が必要なインシデントに対しては、ITSMツールのチケット管理では非効率だといえます。
例えば、多くのユーザーに影響が出るような緊急のインシデントが発生したとしましょう。まず、チケット管理システムには、このインシデントに関する何百ものチケットが流れ込んできます。本社のITチームはサービスの開発チームと連絡をとりますが、開発チームは忙しすぎて耳を傾けてくれません。開発チームは、各部署のビジネスリーダーたちから状況の進捗を聞かれ、ヘルプデスクには社内ユーザーからの電話が鳴り止まず、カスタマーサービスの担当者たちからは情報を求められているからです。このような状況下でも「インシデントの解決が進んでいるか」「適切なチームが対応しているか」「サービス停止に関する連絡がステークホルダーと顧客に正確かつタイムリーに伝わっているか」など、さまざまなことを確認しなくてはなりません。これは架空の話ではなく、実際によくある話です。
この問題の影響は、現場だけに留まりません。年々「顧客からの期待値」とともに「ダウンタイムコスト」も上昇しています。企業によっては、1分当たりのシステム停止にともなうコストが数百万円に及ぶケースもあります。ほかにも、次のような緊急度の高いインシデントが発生した際に備えるために、チケット管理システムでの対応を見直す必要があります。
緊急対応が必要なインシデントの発生はどのような企業でも起こりうることであり、見逃すわけにはいきません。現行のチケット管理システムでは、緊急度の高いインシデントに対応できない場合、対処として大きく2つの方法が考えられます。
1つ目は、緊急対応が必要なインシデントにも対応できるように、チケット管理システムを改良することです。しかし、システムの改良には一般的に、大勢のコンサルタント費用に加え、膨大な時間とコストがかかります。そこでおすすめなのが、2つ目の方法です。インシデント対応に特化したプラットフォームと連携させることで、現在使用しているITSMツールの機能拡張を行ないます。連携による機能拡張であれば、緊急対応が必要なインシデント発生に対して現在のITSMツールを活用しながら、低コストですぐに備えることが可能です。
インシデント対応のプラットフォームの中でも、特にインシデント対応を一元化できる「PagerDuty」との連携はおすすめです。PagerDutyは、オンコール管理やインシデント対応の自動化はもちろん、「機械学習による自動化の推進」や「部門横断でのチーム連携」など、あらゆる側面からインシデント管理・対応を強力に支援します。そして、PagerDutyはチケット管理ツールをはじめ、モニタリングツールやコラボレーションツールなど、700以上の外部サービスと連携可能です。世界で20,000社以上、日本だけでも400社以上の企業に導入されています(2023年11月時点)。インシデント管理の詳細については、こちらの記事『システム障害を未然に防ぐ「インシデント管理」とは?』を参考にしてください。
PagerDutyは、「ServiceNow」や「Jira Service Management」、「Zendesk」といった幅広いITSMツールとの連携が可能です。ITSMツールにPagerDutyを連携することで得られる、3つのメリットをご紹介します。
ITSMツールとPagerDutyを連携させることで、緊急性があり組織全体に影響するようなミッションクリティカルなインシデント対応を常に1箇所でコントロールできます。PagerDutyはサービスや機能ごとに独立して動作するように設計されているため、システムを理解しやすく実装も簡単です。
障害が発生すると、PagerDutyは関連するすべてのツールから情報を集め、適切な部署へ自動でアラートを送ります。アラートはノイズリダクション機能でフィルタリングされるため、担当者は緊急のアラートのみを受け取れ、チームの集中力を不必要に途切れさせません。また、インシデントの作成とチームの招集が自動で行なわれるため、チーム全員に情報を共有する手間も省けます。さらに、ランブック(手順書)の自動化も可能です。ランブックの詳細については、こちらの記事『ルーティン業務を劇的に改善する「Runbook(ランブック)」とは?』を参考にしてください。ランブックの自動化により、問題に関連する情報の収集や修復も自動で行なわれるため、担当者はインシデント対応で繰り返し発生していた手作業から解放され、重要な判断を必要とする問題に集中できるようになります。
現在ITSMツールでインシデント履歴を記録している場合は、そのインシデント情報に加え、連携によりPagerDutyの実行記録、つまりインシデントへの対応内容も漏れなく正確に記録されるようになります。これにより、インシデントデータの品質が向上するため、インシデント対応の自動化や効率化、迅速な解決につながります。PagerDutyとITSMツールを連携して使っているユーザーの中には、インシデントの解決時間が63%早くなった例もあります。
このように、PagerDutyとITSMツールの組み合わせがもたらすメリットは非常に魅力的です。PagerDutyでITSMツールの機能拡張を行なった結果、「応答までの時間が10倍以上早くなり、投資の回収期間は2.1ヵ月で、3年間のROIは795%」という結果も出ています。この結果の詳細については、こちらのIDCレポートをご覧ください。
ITSMツールは業務に欠かせないものですが、万能とまでは言えません。デジタルトランスフォーメーション(DX)やチームの分散化が進む昨今の状況において、企業が成功するためには、いかに優れた顧客体験をチームが提供し続けられるかが重要になります。そのためには、緊急の場合でもビジネスのスピードに後れを取らない業務管理プロセスが必要です。PagerDutyとの連携でITSMツールを強化すれば、これまでの管理方法を変えずに、「インシデント対応の迅速化」「自動化によるコスト削減」「複数チーム間のコミュニケーションの改善」を実現できます。
PagerDutyは、強力な機能でインシデント対応の自動化や迅速化を支援します。ぜひ、日本におけるPagerDutyの導入事例にて、PagerDutyのさまざまな効果をご確認ください。また、PagerDutyに興味を持たれた方は、まず14日間の無料トライアルで、その効果を実感してください。
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